腹腔鏡下胆嚢摘出術とは、腹部に通常4ヶ所の5-10mmの穴を開け、その穴から内視鏡や手術器具を挿入し胆嚢を摘出する方法です。この術式の利点は、傷が小さく、術後の痛みが少なく、社会復帰が早いことです。ただ胆嚢の炎症や癒着が強い場合には開腹手術に変更になる場合があります。胆嚢の炎症が強い場合などは手術中に細い管(ドレーン)を腹腔内に入れておいて、数日して抜去することもあります。手術時間は平均60分ほどです。胆嚢炎や癒着がひどい場合には手術時間は長くなります。
当院では難度の高い症例も含めてほぼ全例腹腔鏡下手術です。開腹手術に変更になった症例は2005年~2010年10月までの集計では0.35%で、日本内視鏡外科学会の2007年全国集計では5.42%でした。
通常術後7日目に抜糸をして翌日退院となります。早期退院を御希望の方は、術後数日で退院が可能です。主治医に御相談下さい。術後合併症を発症した場合には、入院期間が長くなることがあります。
図:4孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術