食道がんとは
食道粘膜に発症するがんです。食道粘膜は非常に薄く、近い場所に大動脈や気管・心臓・背骨などの組織が集合していて、さらに食道壁の中に血管やリンパ管があるため、転移しやすい特徴があります。がんが粘膜内に留まっているものを早期食道がん、粘膜下層まであるのが表在食道がん、粘膜下層よりも広がっているのが進行食道がんとされます。食道がんは、転移しやすいことからも早期発見が重要となります。
食道がんの原因
主に、習慣的な飲酒と喫煙が原因として挙げられます。特に、アルコール分解の際に生じるアセトアルデヒドは発がん物質とされます。アセトアルデヒドを分解する酵素が少ない人は、食道がんを発症する確立が高いことが指摘されています。また、食道粘膜の 炎症が長く続くと、食道がんを発症してしまいます。その他では、熱い食べ物は食道がんの発症リスクが高くなるとも指摘されています。
食道がんの症状
初期段階では、自覚症状がほとんどありません。このため、胃カメラ検査などで偶然食道がんが見つかることが多く見られます。食道がんは進行すると、飲み込みにくさや違和感・喉のつかえ感・声枯れ・咳・体重減少などの症状が現れます。飲み込み時の違和感は、早期発見に繋がる症状のため、少しでも違和感がある場合は速やかに当院までご相談ください。また、逆流性食道炎が慢性的に続く場合、あるいは一旦治っても再発を繰り返すことがある場合は、食道がんを発症するリスクが高いとされます。気になる症状がある場合は、なるべく早めに当院までご相談ください。
食道がんの検査
当院では、最新の内視鏡システムを導入した胃カメラ検査を実施しております。胃カメラ検査では、まだ症状のない微小な早期食道がんも発見が可能です。食道だけでなく、胃や十二指腸粘膜も直接観察できます。組織の一部を採取して、病理検査を行うことで確定診断が可能です。当院の内視鏡検査では、患者様の負担を軽減した精緻な検査を実施しております。鎮静剤を用いた無痛内視鏡検査も行っています。胃カメラ検査に抵抗がある方や不安がある方も、どうぞお気軽にご相談ください。
食道がんの治療
食道がんの治療は、進行の程度に応じて異なります。具体的には、進行の程度に応じて、内視鏡的切除や手術、放射線治療、薬物療法を行っていきます。患者様の状態に応じて適切な治療をご提案していきます。
