埼玉県川越市の医療法人財団献心会 川越胃腸病院は消化器科専門病院として「高水準の専門医療技術」と「患者様の立場に立った心温かい医療サービス」を以って医療活動を遂行し、「人間尊重の医療を行う病院」を目指しています。胃,胃がん,食道,十二指腸,胆嚢,胆石,膵臓,小腸,大腸,大腸ポリープ,鼠径ヘルニア,検査,内視鏡,腹部超音波,CT,CTC,川越

Q2.手術に関すること

Q2-1. 腹腔鏡手術とは何ですか

A. おなかの手術といえば、メスで腹壁を切って手術するというイメージがありますが、腹腔鏡手術は、腹壁を大きく切開することはありません。小さな穴(径5~12mm)を数カ所に開けて、そこから腹腔鏡と細い手術器具(特殊な鉗子や超音波凝固切開装置など)を入れ、外科医はテレビモニターを見ながら手術します。おなかに小さな傷が数カ所と大腸の手術などでは小切開創が残るのみで、痛みも少なく、早期退院や早期社会復帰が可能です。入院期間も短くてすむため、経済的負担も軽くなります。

図:腹腔鏡下胆嚢摘出術の手術写真です。腹壁に1~4か所あなを開けて手術します。

Q2-2. 腹腔鏡手術にはどんな利点があるのですか?

A. 手術の傷が小さい、内視鏡で患部がよく見える、手術後の痛みが比較的少ない、手術後の癒着が起こりずらい、早期退院・社会復帰が可能、経済的負担が比較的軽いなどの特徴があります。

Q2-3. 術後の経過は従来の手術と比べてどんな風に違うのですか?

A. たとえば胆嚢摘出手術の場合、従来は大きくお腹を切開していたため、術後の痛みも強く、約2週間程度の入院が必要でした。一方、腹腔鏡手術では切開というより小さい穴で手術を行うため、手術翌日から歩くことや、早い時期に食事もでき、術後1週間程度で退院が可能です。病状により、さらに短期入院をご希望の方は、主治医にご相談ください。また大腸手術は通常術後10日間で退院しております。

Q2-4. 腹腔鏡下胆嚢摘出術について教えてください

A. 全身麻酔下で臍(へそ)周辺にポート(手術器具の挿入口)を挿入して炭酸ガスを注入、おなかの中にスペースを作ります。この気腹法は標準的で安全な方法で、現在世界中で行われています。そしてポートから腹腔鏡を挿入、さらに追加挿入します。ここから鉗子類を挿入して胆嚢を摘出します。手術時間は通常1時間前後で、胆嚢炎が強く、難度が高い症例では2時間くらいかかることもあります。炎症等がひどくて従来の開腹手術に変更になることもありますが、当院の開腹移行率は最近5年間で0.35%です。最近臍部に1か所だけ、小切開して手術を行う方法もあります。御希望の方は、外科担当表に御相談下さい。

図:手術後数年の腹部写真です。4か所の傷のうち右上腹部の5mmの傷はほとんど目立ちません。右下腹部の傷は虫垂炎の手術痕です。

Q2-5. そけいヘルニアと診断されたのですが、放置していいのでしょうか?

A. そけいヘルニアは、そけい部(両足のつけね)の筋肉の隙間から、小腸などがピンポン玉のように腹膜に包まれて脱出する病気です。小児の場合は先天的な原因でおこり、大人の場合は筋肉の隙間がゆるくなっておこるとされています。症状がなければ、とくに緊急な処置を要するわけではありませんが、腸がはまり込んで、元に戻らない状態(嵌頓)に陥ることがあります。
 嵌頓をおこした場合、はまりこんだ腸が壊死をおこす恐れがあり、緊急手術を要することがあります。また、構造的な欠陥が原因ですので、薬で治るというものではありません。そけいヘルニアと診断がついているのでしたら、適当な時期をみて、根治手術を受けられることが一番良い方法だと思われます。