埼玉県川越市の医療法人財団献心会 川越胃腸病院は消化器科専門病院として「高水準の専門医療技術」と「患者様の立場に立った心温かい医療サービス」を以って医療活動を遂行し、「人間尊重の医療を行う病院」を目指しています。胃,胃がん,食道,十二指腸,胆嚢,胆石,膵臓,小腸,大腸,大腸ポリープ,鼠径ヘルニア,検査,内視鏡,腹部超音波,CT,CTC,川越

Q1.病気や体の状態に関すること

Q1-1. 胃下垂と診断されたのですが、どういう病気なのでしょうか?

A. 胃の中心は、胃角(いかく)と呼ばれ、普通、臍より高い位置にあります。しかし、痩せて、お腹の緊張が弱い女性などの場合、胃角が骨盤内にまで垂れ下っていることがよくあり、そういう状態を胃下垂と呼んでいます。
正確には、胃透視検査(バリウム検査)を行い、バリウムで満たされた胃角と、骨盤の位置をレントゲンで比較し、胃角が骨盤の頂点よりも低い位置にある場合を胃下垂と判定しています。ただし実際には、胃角がどこにあるかは、医学的にはたいした問題ではありません。胃下垂は病名というよりも、胃や腸の運動力が弱く、胃もたれなどを起こしそうな人に、感覚的に使われることが多いと思います。

Q1-2. 空腹時にみぞおちのあたりが痛むのですが?

A. 一般的に、空腹時の心窩部(みぞおち)の痛みは、びらん性胃炎や胃、十二指腸潰瘍に多い症状とされています。しかし、痛みを感じる腹部の神経の構造はかなり複雑で、単純に“この部位が痛いからこの臓器が悪い”というように結びつけられるものではありません。さらに、痛みをおこす疾患の種類もさまざまです。例えば急性虫垂炎(俗にいう盲腸)の場合でも、最初は心窩部の痛みとして外来を受診される方もいます。どういう痛みでも、自己診断されることなく、きちんと診察を受けることが大事です。

Q1-3. 会社にいるときだけ胃が痛いのですが?

A. 会社にいるときだけ胃が痛いという人のなかには、内視鏡検査や腹部超音波検査、CT検査、血液検査など腹痛にかかわる検査でまったく異常がなく、原因がストレスなど神経性のものではないかと思われる場合がよくあります。今までは神経性胃炎と言われていましたが、最近はこのように胃腸や他の臓器に明らかな異常がないにもかかわらず、腹痛等の症状を呈する状態を機能性胃腸症と言っています。この方の場合は軽い精神安定剤を服用すると症状が改善することがあります。
ただし、「胃の痛み」として自覚される病気はまさに千差万別です。少なくとも胃癌や胃潰瘍、胃炎、十二指腸潰瘍など消化管に治療が必要な異常がないか、まず、きちんと検査を受けられることが大切です。

Q1-4. 背中が痛くても胃腸科に行って良いのですか?

A. 背中の痛みの原因が、骨や筋肉にある場合は整形外科の領域になります。ただし膵炎や十二指腸潰瘍、胆石、胆のう炎など消化器系の疾患でも背中の痛みがおこることがあり、その場合は消化器科(胃腸科も含む)の領域ということになります。

Q1-5. 左下腹部に違和感があるのですが?

A. 左下腹部にはS状結腸及び下行結腸、子宮付属器(卵巣)などが存在しています。ここに違和感を感じる場合、考えられる病気としては大腸憩室炎(症)、便秘、癌を含む腫瘍性病変、子宮付属器炎、尿管結石などです。 念のため消化器科、婦人科、泌尿器科等の検診をお勧めします。

Q1-6. 臭いおならが頻発します。なぜでしょうか?

A. おならの多くは、口から入る空気や腸内で発生するガスなどにより生じます。成分は窒素ガスや水素ガス、メタンガス、二酸化炭素などで9割は無臭性です。腸内には約500種類を越す細菌がいますが、腸内で悪玉菌が優勢になると、アンモニアや硫化水素、インドールやスカトールなどの臭気ガスを発生させます。これが臭いおならの原因です。以前に比べ臭いおならが頻発するようなら腸内環境が悪化していると考えてよいかと思います。こういう時には食物繊維をとるように心掛けたり、整腸剤の内服で改善することがあります。 また大腸に憩室や癌などの病気が隠れていないか検査しておくことも重要です。

Q1-7. 肛門の痛みとかゆみにはどんな治療があるのでしょうか?

A. 痛みとかゆみを起こす病気によって変わってきます。肛門の痛みを起こすもので一番多いのは痔です。痔は、程度がひどい場合には手術が必要ですが、まずは薬物による局所療法が優先します。最悪の場合肛門癌のこともありますので、(恥ずかしい場所なので受診が遅れることもありますが)勇気を出して肛門科や消化器科を受診してください。かゆみも痔で発症することもありますが、肛門周囲の湿疹や真菌症などのこともあります。早めの診察をお勧めします。

Q1-8. 直腸ポリープと粘液便には関連があるのでしょうか?

A. 粘液便を起こすのは、潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患の時が多いようです。直腸ポリープでもポリープ自体から粘液を発生するような特殊なものでは粘液便が目立つこともあります。

Q1-9. 血便が出ました。どうしたらよいですか?

A. 硬い便によってたまたま肛門粘膜が裂けて出血をきたした場合は急いで病院に行く必要はありません。便が普通になっても続く場合はなるべく早めに胃腸科の専門病院を訪れたほうがよいでしょう。通常は大腸の内視鏡検査をお勧めしていますが、黒い便(コールタールのような便)の場合は胃や十二指腸など上部消化管からの可能性もあります。

Q1-10. 便秘は何日ぐらい続いたら、病院に行くようでしょうか?

A. 普段の排便状態にもよりますが、毎日必ず排便のある方なら3日間以上排便が無いようなら病院に行かれた方が良いかと思います。また排便量が少なくなった場合、まず食物繊維を多く含む食物をとったほうがよいかもしれません。おなかが張って痛みがあったり、嘔吐する場合は急ぎ受診してください。

Q1-11. 便通を良くする工夫を教えて下さい。

A. 規則正しい食習慣とゆっくり食事すること、1日20gr以上の食物繊維をとることが大事です。また、朝食を抜く人には便秘の改善は望めません。起床時にコップ1杯のお水を飲むと便通がよくなることもあります。運動が必要なことは言うまでもありません。

Q1-12. 毎日下痢が続いています。市販薬を飲んでいても治りません。

A. 数日で治るような下痢、また1日2~3回迄の腹痛や発熱を伴わない下痢なら問題ありませんが、1週間以上続くような下痢や血便を伴う場合は他疾患の存在を考えなければいけないので、早めに胃腸科を受診してください。

Q1-13. 便が堅くて、排便時に苦しむことが多いです。なにか改善策は?

A. まず食物繊維を多く摂ること(1日20gr以上)、規則正しい食生活、腹八分目に食べることなどです。それでも効果がなければ、緩下剤の服用をおすすめします。

Q1-14. 胆石って、なんですか?

A. 胆石とは、脂肪分の消化・吸収を助けるために肝臓で生成された胆汁中の成分が溶けきれず、“石のように”固まったものです。硬さ・大きさや数は、成分や生成過程により様々です。主にコレステロールが主成分です。胆汁が存在する肝内・胆管内・胆嚢内に産生されます。特に胆嚢では胆汁が濃縮されて貯蔵されるために、胆石が出来やすくなります。

図:摘出した胆嚢と胆石。ひどい胆嚢炎で胆嚢の壁は厚くなり粘膜は壊死しています。コレステロール成分の高い胆石です。

Q1-15. 胆石になるとどんな症状がでるの?

A. 胆石による症状は様々で、みぞおちの痛みや右わきばら、右背部の痛みが代表的です。放散痛といって右肩の痛みを感じることもあります。胆石が胆嚢から出て行こうとする時に、激しいお腹の痛みに襲われることがあり、胆石の嵌頓発作と言います。肝機能障害や急性膵炎を併発したり、黄疸や熱が出ることもあります。