埼玉県川越市の医療法人財団献心会 川越胃腸病院は消化器科専門病院として「高水準の専門医療技術」と「患者様の立場に立った心温かい医療サービス」を以って医療活動を遂行し、「人間尊重の医療を行う病院」を目指しています。胃,胃がん,食道,十二指腸,胆嚢,胆石,膵臓,小腸,大腸,大腸ポリープ,鼠径ヘルニア,検査,内視鏡,腹部超音波,CT,CTC,川越

第55回全日本病院学会ランチョンセミナーにて講演を行いました.

無題

第55回全日本病院学会ランチョンセミナーにて、当院常務理事 須藤秀一が講演を行いました。

【セミナー概要】
日時:H25.11.3(日)12:00~13:00
会場:大宮ソニックシティ
参加者:病院関係者100名

タイトル:生きる希望を創る病院給食
 ー 委託会社との共創はできるのかー
≪抄録≫
近年、日本に於ける病院数は1990年には約10000病院であったが、年々減少の一途を辿って現在は8600病院となっている。更に、赤字病院の割合は約7割(2012年度全国公私連盟調査)となっている。
この様な厳しい経営状況の中で、入院中の患者様が唯一楽しみにしている病院食は、長年「まずい、冷たい、(食事時間が)早い」の3悪といわれ続けてきた。今日、病院にとって治療の一環である病院給食をいかに患者様に喜んでいただけるように提供するかは大きな課題となっている。1986年に病院給食の外部委託が認められ、現在、病院給食の給食会社への委託率は約7割となっている。(医療関連サービス振興会調査)。しかし、現実には病院が委託に踏み切る最も大きな要因はコストの削減にある。即ち、多くの病院では部門原価管理の点から、診療報酬で定められている入院時食事療養費1920円/日(640円/食)の範囲で病院給食を提供しようと考えている。その内、780円/日(260円/食)は食材相当費として患者負担となっている。(厚労省:総務省家計調査に基づき算定)委託会社との契約もこの様な診療報酬の枠組みの中で交渉が行われている。病院側としては委託会社にこの食事療養費の中で少しでも安い単価で質の高い給食を提供することを求める。一方、委託会社は少しでも採算が取れるよう、食材を切り詰め、人件費を抑えて契約するという構図が一般的である。結果として、残念なことに多くの病院給食は患者様にとって楽しみとなるような内容ではなくなっている。本来は「医食同源」と言われるように、病院給食は治療の一環でなければならず、かつ生きる希望を創ものでなくてはならない。委託会社は与えられた予算の中で、採算をとるために管理栄養士・調理師を始めとして社員の待遇を抑えるため、社員のモチベーションはあがらず、離職率が高いのが現状である。現在の診療報酬の制約の中で患者様・病院・委託会社の「三方よし」となる処方箋は簡単ではない。しかし、当院が30年に亘り委託会社と相互信頼を築きながら共に創り上げてきた取り組みは、患者様に生きる希望を創る病院給食の姿として医療機関の参考になるのではないかと考えている。